もらった名刺なんて覚えていません。
ビジネスのコミュニケーションを始めるとき、ほぼ100%の経営者さまは名刺交換をすると思います。
もちろん、名刺交換は大事な儀式なのですが、一方でちょっと曲者だったりします。
最初のコミュニケーションのときには、どうしても自分のことを伝えたくなり、
記憶に残ってもらいたい感情が湧いてきます。
それが具体的に形になっている最たるものが『名刺』です。
実際に弊社もそうでしたので、失敗事例も含めて書き出してみます。
- 名刺は会社の顔みたいなものだから、デザインを格好良くしたい。
- 肩書は目立つようにしたい。
- 事業内容は、裏面にびっしり書いておこう。
- 写真や似顔絵を入れておけば覚えてもらえるかも。
- 紙を厚くすれば印象に残るかも。
これらの例のような戦略や施策は、「名刺は捨てられない」という神話のようなものが前提となり、
その中から見つけてもらいやすいように印象付けるというものだったはずです。
確かに、これらの策は10年位までは効果的だったと思います。
ですが、様相は変わってしまいました…
誰でも普通にスマホを持つようになり、カメラの性能も格段に上がりました。
それにより、無料有料を問わず経営者だけでなく一般の社員も名刺をスキャンして
データ化する時代になりました。
スキャンが終わった名刺はどうなるのか?
捨てられはしないでしょうが、デスクや書庫の引き出しの奥にしまい込まれ、
名刺現物がもう一度手にされることは殆どなくなったといってもいいでしょう。
スキャンされた名刺は文字情報としてデータ化され、そのデータで管理されます。
逆に言うと、ほとんどの名刺管理アプリは「画像」で検索することができません。
つまり、「名刺の厚さ」や「似顔絵付き」の名刺で思い出してもらえる可能性は、
極めて低いということになります。
名刺の物質的なことやデザインで覚えてもらえない現在でも記憶に残るにはどうするのか?
名刺管理アプリの機能でいえば「重要」というフォルダにどうすれば入れてもらえるのか?
名刺自体のデザインも大事なのですが、もっと重要なことは記憶に残ってもらうことです。
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